W杯出場枠増加は本当に良いのだろうか?出場枠増加の影響を考えてみた
サッカーW杯の出場枠が、2026年大会から現行の32か国から48か国になることが決定しています。先日、その48枠の振り分けについての案が出されたようです。
出場枠増加自体にも「No!」のスタンスをとっていますが、振り分けの内容を見て一層
「ノオオオォォォゥゥ!!!!」
と叫びたくなりました(笑)。
出場枠はこんなふうに増えるのだそうな…
その案によると、こんな感じだそうです。
ヨーロッパ: 13 → 16
南米: 4.5 → 6
アフリカ: 5 → 9
北中米カリブ海: 3.5 → 6
アジア: 4.5 → 8
オセアニア: 0.5 → 1
これを書いている時点(2017年4月3日現在)では「案」であり正式決定ではないのですが、このまま決まるのでしょう。
なお、開催国は自動的に出場が決まるので、開催国のある地域は枠が1つ減るようです(これは従前通り)。
で、上記では合計が46か国。
残りの2枠は、「ヨーロッパ以外の5地域から各1チーム+開催国が加盟する地域から1チーム」の計6チームによるプレーオフで決定するようです。
以前よりめんどくさい感じがします(苦笑)。
プレーオフをホーム&アウェイでやるとなると、ヘタすると地球の反対側の国と争う可能性もあり、移動やコンディション調整(時差とか環境とか)が大変そうです。
(条件はどこも一緒か(^^))
各地域での予選後にコレをやるのは本大会出場のためとはいえ、選手にとってはけっこうな負担になるんじゃないかと思います。
出場枠増加の影響
上記のように増える場合、どんな影響がありそうか考えてみました。
1.ブラジルの全大会出場記録は続きそう
2018年ロシア大会の出場を早々に決定したブラジル。
唯一の全大会出場国としての伝統を守れたのはよかったなぁと個人的に思っています。
ていうか、強くても弱くてもブラジルが出ないW杯は考えられない(笑)。
南米の枠が4.5から6になるので、次の2022年大会にも出場できれば全大会出場の記録は継続できそうだなと思います。
「4.5」から「6」の増加は、ブラジルやアルゼンチンのような常連国には大きいです。
2.日本の連続出場も続きそう。出場は「ノルマ」になる
アジアの出場枠は4.5から8に激増するようです。
これによって、日本代表もアジア予選が相当ラクになることでしょう。
「本大会出場は当たり前、アジア予選敗退なんてありえない」
って感じになるのではないかと。
本大会に出る可能性が高まるのは良い反面、出場すること自体の価値が激減するので、98年大会のアジア予選の時のような感動はもう味わえなくなりますね。確実に。
個人的な推測、思うこと
振り分けを見て思うのは、
「アジア、北中米カリブ海、アフリカの拡大が顕著だなぁ」
ということです。
推測ですが、これには
「チャイナマネーを取り込みたい(中国が出場できるようにしたい)」
「USダラーを確実に取り込みたい(アメリカが確実に出場できるようにしたい)」
という意図があるのかなぁ…なんて。
中国は現行の出場枠でアジア予選を突破するのはまだ厳しいし、アメリカも「毎回出場確実」とは言い難いので。
興行面や地球規模での関心度の向上を考えれば分からなくもないけれど、ちょっと露骨な感じもします(苦笑)。
アフリカは未だ政治的な問題を抱えている国も多いけれど、一部の国の経済成長について明るい見通しを持っている予測もあるようなので、それを見込んでのことなのでしょうか?
他方、ヨーロッパと南米はあまり変わらず激しい予選を繰り広げることになります。
元々レベルの高い国々がしのぎを削り合っているので、「ヨーロッパ・南米」と「その他」のサッカー格差が広がるような気もするのですけど、どうなんでしょう?
ん?ということは、「経済的に潤っている国を漏れなく本大会に取り込んでおいて、最終的にはヨーロッパか南米の国が優勝する」っていう構図をより強固にする意図なのかな?
そう考えると「なるほど」と感じるけれど(笑)、やっぱり出場枠増加には
「ノオオオォォォゥゥ!!!!」
です(苦笑)。
書いた人
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スポーツを見るのも好きなトレーニングジャンキー。サブ3.5を目指す(あと2分ちょっと…)自称中級市民ランナー。
見る方では、海外サッカー、マラソン、トライアスロン、格闘技全般、NBA、ラグビーが主な守備範囲。テニスもMLBも陸上競技も好き。
公認会計士 税理士
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