とうとう日本人ボクサーがPFP1位に!どのベルトよりもすごい勲章だと思う
WBA、WBC、IBFバンタム級の統一チャンピオンになった井上尚弥選手が、アメリカの『THE RING』誌(以下、リングマガジン)のパウンドフォーパウンド(以下、PFP)ランキングで1位になりました。
日本人史上初だし、アジア人としてもマニー・パッキャオ以来2人目ではないかと。
雑誌の中で選ばれた順位、しかもPFPという仮想の順位であり、ベルトや賞金があるわけではないのですが、ものすごい大偉業です。
ネットニュースで知った時、ちょっと感慨深くなりました。
大偉業
PFPというのは「Pound For Pound」の略で、意味合いとしては「仮に体重差がない(=体格がみんな同じ)としたら、誰が強いのか?」というものです。
PFPランキングは、ミニマム級~ヘビー級のボクサーを同列に並べ、この仮定の下でランキングをつけようというものです。
あくまで仮想のものであり、検証しようがないものでもあります。
ただ、このランキングの上位にいるということは、いろんな階級の世界チャンピオンの中でも特に秀でているということであり、その頂点にいるということは
「今、世界で一番強いボクサーは誰か?」
の答えであるということです(と私は思っています)。
過去には、マイク・タイソン、フリオ・セサール・チャベス、ロイ・ジョーンズJr、オスカー・デラホーヤ、バーナード・ホプキンス、フロイド・メイウェザーJr、マニー・パッキャオ、ゲンナジー・ゴロフキン、ワシル・ロマチェンコといった錚々たるレジェンドボクサーが1位になっていました。ついこないだまでは、"カネロ"・アルバレスが1位に君臨していました。
で、リングマガジンというのはアメリカの老舗中の老舗のボクシングメディアで、サッカーで例えるならバロンドールを選出する『フランス・フットボール』誌のようなところかと。
ランキングを評価する人は、当然長きにわたり数多くのボクシングの試合を見てきた玄人中の玄人。
そこが1位と評価しているのだから、ムーディーズやS&Pが1位と格付けしているのと同じと思っていいのかと。
まとめると、最も権威ある媒体がPFPで1位と評価したということであり、「現在、現役最高のボクサー」という評価を得ているということです。
大偉業以外の何ものでもありません。
日本人選手が1位になるなんて…
井上選手は以前からすごい実績を残していて、試合を見ても勝ちっぷりを見てもPFPでトップクラスだと思っていました。
ただ、リングマガジンはアメリカの雑誌。やはり欧米人ボクサーの方が評価が高くなりがちで、アジア人ボクサーであればパッキャオぐらい強烈なインパクトを残さないと1位になるのは難しいだろうと思っていました。
実際、WBSSでフアン・カルロス・パヤノを1R 1:10でKOして、当時無敗のエマニュエル・ロドリゲスを2RでKOしてもなかなかPFP3位から上に上がることができないでいました。
今回は5階級チャンピオンのノニト・ドネアを相手に2Rで圧勝したインパクトが大きかったのでしょう。
リングマガジンのPFPで1位になるというのは、他の競技などでむりやり例えるなら
サッカーで言えば、バロンドール受賞
野球で言えば、MLBでMVPまたはサイ・ヤング賞
バスケで言えば、NBAのMVP
アメフトで言えば、NFLのMVP
F1で言えば、ドライバーズポイントの年間チャンピオン
映画で言えば、アカデミー作品賞とか主演男優(女優)賞
音楽で言えば、グラミー賞またはビルボードで1位
ぐらいのことじゃないかと。
たとえ一時的な1位であっても、これらと同じぐらいの価値があると思っています。
それだけにとても感慨深いです。
この先が楽しみ
井上選手の活躍は、まだしばらくつづくでしょう。
バンタム級4団体統一
スーパーバンタム級4団体統一
フェザー級チャンピオン&複数団体統一
ぐらいは十分可能だと思っています。
バンタム級にとどまれば具志堅用高さんの連続防衛記録(13回)を軽く超えそうですが、その前に相手がいなくなると思うので(苦笑)、4階級、5階級と制覇していく方がいいのだろうと思います。
ものすごいボクサーをリアルタイムで見ている感じで、この先も楽しみです。
書いた人
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スポーツを見るのも好きなトレーニングジャンキー。サブ3.5を目指す(あと2分ちょっと…)自称中級市民ランナー。
見る方では、海外サッカー、マラソン、トライアスロン、格闘技全般、NBA、ラグビーが主な守備範囲。テニスもMLBも陸上競技も好き。
公認会計士 税理士
>>>詳しいプロフィール
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