ボクシング ヘビー級のレジェンドがまた一人・・・相手がこの御方だったから「奇跡」だったと言える
2025年3月21日にジョージ・フォアマンさん(以下、敬称略)が亡くなりました。
私が今は亡きモハメド・アリに憧れてボクシングが好きになったのは、いわゆる「キンシャサの奇跡」でフォアマンを倒した試合を見たからです。
「キンシャサの奇跡」が「奇跡」と言われるのは、当時のフォアマンがとてつもない相手だったからに他ならないです。
「キンシャサの奇跡」よりもインパクト絶大だった
フォアマンと言えば
「キンシャサの奇跡(Rumble In The Jungle)」や
「史上最年長ヘビー級チャンピオン(45歳)」
を連想される方が多いでしょうけど、私の中では「キンシャサの奇跡」前のフォアマンの印象が強烈でした。
当時2人しかいなかったモハメド・アリに黒星をつけたボクサー、ジョー・フレージャーとケン・ノートンを、フォアマンは2人とも2ラウンドでKOしたのです。
そのぶっ倒し方がインパクト絶大でした。
丸太のように太い腕から繰り出す左右のフックで、文字通り2人をぶっ倒していました。当時の動画を見ると、吹っ飛ばされているようにさえ見えます…(汗)。
フレージャーは当時アリに勝利してヘビー級チャンピオンに君臨していたのですが、そんなフレージャーでも大学生と中学生ぐらいの力の差のように見えました。
ノートンも全く相手にならず。というか、フォアマンが全く相手にせず(苦笑)。
そのぐらい圧倒的でした。
文字通り「奇跡」
「キンシャサの奇跡」が起こったのは私が生まれる前だったのですが(母のお腹の中にいました…)、もしも自分が当時アメリカ人でボクシングを見ていたら、間違いなく「フォアマンの序盤~中盤KO勝利」を予想していたでしょう。
そのぐらいの差があったように思いました。
アリと対戦する前のフォアマンは、「史上最強のヘビー級ボクサー」にノミネートしてもいいと思っていますし、私は必ず候補に挙げます。
だからこそ、あの試合は「奇跡」だったのだと思います。
「キンシャサの奇跡」の後、28歳で一度引退して牧師さんになって10年後に現役復帰したのですが、さすがにあの時のフォアマンとは程遠いカラダと動きになっていました。
でも、38歳で復帰して二度目の引退をするまでKO負けはなく、ダウンもほとんどなかったのでは。
復帰後のフォアマンは私もTV中継で見ることがあったのですが、ラウンドインターバルで椅子を用意されても座らず、必ず立った状態で休憩している姿が印象的でした。
そして、45歳で迎えた当時のWBA・IBFチャンピオンのマイケル・モーラー戦。
この試合はWOWOWで生中継を見ていたのですが、アリの試合以外でジーンと感動したのはこの試合が初めてだったかもしれません。
フォアマンが勝った瞬間、感情を爆発させるのかと思ったらそうではなく、穏やかな表情を浮かべてコーナーまで行って跪いて神に感謝の祈りを捧げていました。
かっこよかったし、今でも動画などで見ると当時の感動が甦ります。
突然でショックだった
フォアマンのことはSNSでフォローしていて、たびたび近況の画像を見ることもあったので、お元気だとばかり思っていました。
それだけに訃報を知った時はショックでした。
(ハーフマラソンのレース後にスマホで最初に目にしたニュースがこの訃報でした…)
大好きなボクサーはアリでしたが、アリに負けないくらい強いボクサーでした。
アリ、フォアマン、フレージャー、ノートンの4人がみんな亡くなってしまったのだと思うと、ひとつの時代の終わりを感じずにはいられません。
フォアマンの後、タイソンやホリフィールド、ルイス、クリチコ兄弟、フューリー、ウシクといったヘビー級チャンピオンが誕生していますが、「誰が史上最強か?」と問われれば、これからもずっとフォアマンを必ずノミネートすると思います。
(私の中でトップ3は永久にアリ、フォアマン、タイソンです。もちろん全盛期の)
書いた人

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スポーツを見るのも好きなトレーニングジャンキー。サブ3.5を目指す(あと2分ちょっと…)自称中級市民ランナー。
見る方では、海外サッカー、マラソン、トライアスロン、格闘技全般、NBA、ラグビーが主な守備範囲。テニスもMLBも陸上競技も好き。
公認会計士 税理士
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