マイク・タイソンがトレーナーに。面白くなってきた

ボクシング

元UFCヘビー級チャンピオンのフランシスガヌーと現WBCヘビー級チャンピオンのタイソン・フューリーとのボクシングマッチが、2023年10月28日に行われる予定です。

 

ボクシングマッチなら「餅は餅屋」ということで、すぐにフューリーの完勝だろうと予想しましたが、ガヌーのトレーナーをマイク・タイソンがやると知って

「これはひょっとしてひょっとするかも!?」

とちょっとだけ大波乱を期待するようになりました。

 

 

MMAのパンチとボクシングは全然違う

MMAとボクシングを両方見ている人ならわかると思いますが、MMAとボクシングは全然別モノだし、MMAのパンチとボクシングのパンチも全然違います。

 

ボクシングはパンチに特化した競技であるのに対し、MMAはキックやタックルなども想定しなければならない。
(ゆえに、距離感や技術の細かさ、クリンチになった際の駆け引きなどにも違いが出る)

ボクシングは8オンスまたは10オンスのグローブなのに対し、MMAはオープンフィンガーグローブでナックル部分が薄い。

ボクシングはバックハンドブローが禁止なのに対し、MMAはバックハンドブローも可。

ボクシングは3分×10~12ラウンド(トッププロの場合)なのに対し、MMAは5分×3~5ラウンド。

ボクシングはリングで行うのに対し、MMAはリングだったりケージだったり。

 

全然違うので、ボクシングルールなら圧倒的にボクサーが有利だし、MMAルールなら圧倒的にMMA選手が有利です。

なので今回は「フューリーが普通に勝つでしょ」と思っていましたし、今もおおむね同じ予想です。

 

タイソンがトレーナーに!

ところがガヌーのトレーナーにマイク・タイソンがつくと知って、「おお!これは!」とガヌーの奮闘への期待感を持つようになりました。

ボクシングをあまりよく知らないトレーナーではなく、現役時代に自分よりはるかに大きい相手をバッサバサ倒してきたマイク・タイソンなので。

タイソンのファイトスタイルを徹底的にたたき込めば、ガヌーより体格で上回るフューリーを捕らえることもできるんじゃないかと。

ガヌーがフューリーを捕らえる可能性はまだ決して高くはないけれど、ほんの少しは上がったんじゃないかと思っています。

 

映像を見たが…

SNSでマイク・タイソンがガヌーに指導している映像をアップしていたので(1分弱しかないけど…)、見てみました。

 

「う~ん。ガヌーがタイソンのファイトスタイルを身につけるのはちと大変そうだな…」

という印象を持ちました(苦笑)。

 

タイソンが現役時代に見せていたピーカブースタイルと抜群のボディワーク(ヘッドワーク)とフットワークは、やっぱり若い頃からのハンパない反復練習で身につけたもの。

タイソンが世界チャンピオンになる前は、カス・ダマトさんがタイソンに付きっ切りで指導して、ヘビー級とは思えないような速くしなやかなディフェンスを併せ持ち、相手の懐にスッと入って強烈なフックやアッパーでKOを量産していました。
当時の映像は、今見ても「スゲー!」とぞくっときます。

タイソンはその頃身につけたスタイルが完全にカラダに染みついているので、57歳になった今でもキレのある動きをしています(もちろん現役当時より遅くなっていることは否めない)。

 

そのタイソンと比べると……、ガヌーはまだぎこちないし、動きが遅いです…。
仕方がないことなのですが、ガヌーが若かりし頃のタイソンのような動きを見せるのは厳しそうだなと思いました。

 

タイソンがフューリーをどう攻略するのか?

ガヌーが最終的にボクシングルールにどれだけ適応するのかが試合のカギになると思いますが、もう一つ注目したいと思っているのは、「タイソンがフューリーをどう攻略するのか」です。

フューリーはデカい身体の割にフットワークも身のこなしも良く、相手の攻撃をかわすのが非常に上手いです。
試合を見ていると「当てることができるんじゃないかな」と思うのですが、対戦相手はなかなか当てられずにいます。
そして、徐々にフューリーのペースに持ち込まれてしまうということが多い印象です。

 

タイソンが今回ガヌーのトレーナーについたということは、何かしらのフューリー攻略法を用意しているんじゃないかと思っています。

なので、それが試合でどういうふうに出てくるのか見てみたいです。