ワールドカップ2022を自分なりに総括してみた

サッカー

ワールドカップ2022カタール大会を振り返ってみました。

まったくの独断によるものなので異論やツッコミも多いでしょうけど(苦笑)、自分なりの総括です。

 

 

格差が縮小してきた

まず、地域的な格差が若干ですが縮小してきたように思いました。

 

今までは「欧州と南米が圧倒的に強く、アフリカやアジア、北中米はその下」というイメージを持っていました。

実際、過去のワールドカップでアフリカ勢がベスト4まで進んだことはなく、アジア勢も56年前の北朝鮮と02年の韓国のみです(02年大会はアレですが…)。
アジア勢がGLで全滅することもあったし、アフリカ勢のサプライズがあった大会でもベスト8まで進むのがやっと、という感じ。
「欧州・南米と、それ以外」という格差の構図を自然と持っていました。

 

それが今回は

・モロッコが初めてベスト4へ
・アジア勢3か国が決勝トーナメント進出(日本、韓国、オーストラリア)
・アメリカ決勝トーナメント進出

というように、「それ以外」による躍進がありました。

 

異常があったわけではなく、レベル差が縮まってきたのだと思っています。

欧州のリーグでプレーして活躍しているアフリカ、アジアの選手は年々増えているし、MLSでプレーする欧州・南米の大物選手も増えています。
それによって「その他」側の選手が委縮しなくなってきた(=ビビらなくなってきた)というのがあるのだと思っています。

今後も両方とも増える可能性が高く、徐々にではあるけれど格差は縮まっていきそうだなと思いました。

 

「ポゼッション≠結果」

それと、全体を通して感じたのは、

「ポゼッションが高い方がいい(勝てる)わけじゃなくなってきたな」

ということです。

 

ファン・ハール監督第一次政権のアヤックスやヨハン・クライフ就任後からのバルセロナ、ジョセップ・グアルディオラ監督が率いる全てのチームに見られるような、圧倒的に高いポゼッションを誇っていたチームが負ける、または勝てないという試合が、今大会は多く見られました。

日本 vs ドイツ
日本 vs スペイン
サウジアラビア vs アルゼンチン
イラン vs ウェールズ
モロッコ vs ベルギー
モロッコ vs スペイン
モロッコ vs ポルトガル

とか。

 

結局サッカーはゴール(得点)の奪い合いであって、ボールを持っていればいいわけではない競技なんだよなというのを改めて思い知りました。
そしてポゼッションと結果が一致しないようなケースは、これからいろんな大会のいろんな試合で出てくるんじゃないかなと思いました。

 

出場国別に簡単にいくつかコメント

アルゼンチン

優勝は予想外でした(苦笑)。

サウジアラビアに負けた時は「今大会もダメじゃん」と思ったのですが、それ以降はしり上がりに調子を上げ、準決勝と決勝は一番良い状態で臨んだのではないかと。

今大会はようやくワールドクラスのGK(エミリアーノ・マルティネス)が出てきたことが大きいなと個人的には思いました。

 

フランス

ベストメンバーで臨めなかったのが悔やまれる結果になりました。才能と体格に恵まれた若い選手が多いので、次回大会で優勝奪還を十分狙えるでしょう。

 

それとデシャン監督はすごいなと改めて思いました。

93年 マルセイユでキャプテンとしてCL優勝(以降フランスのチームのCL制覇ゼロ)
98年 キャプテンとしてワールドカップ初優勝
00年 キャプテンとしてEURO優勝
16年 監督としてEURO準優勝
18年 監督としてワールドカップ優勝
22年 監督としてワールドカップ準優勝

選手としても監督としても申し分ないキャリアでしょう。
登録人数を上限の26人にせず臨んだことや、決勝での思い切った選手交代からも、決断力に優れた監督なんだなと。

代表監督をまだ続けると思いますが、退任したとしてもクラブチームや他国代表の監督として引く手あまただろうと思います。

 

クロアチア

ベスト8でブラジルに負けると思っていました。おそれいりました(苦笑)。

大会前は守備はロブレン頼みだと思っていましたが、とんでもない。グヴァルディオルは抜群に良かったです。GKのリバコビッチもPKだけでなく、好セーブも多くて良い選手だなと思いました。

モドリッチは「クロアチア史上最高の選手」といってよいでしょう。37歳とは思えないくらい攻守によく動いていたし、相変わらず上手い。まだレアルで十分やれるでしょう。

 

モロッコ

今大会で一番見ていて面白いチームでした。

初戦のクロアチア戦を偶然見ていた時に「おっ!いいチームじゃん」と思っていたのですが、その後ベルギー、スペイン、ポルトガルを撃破するとは(しかも無失点)。
選手個々の能力も高いですが、それ以上にチームとしてのプレスや守備に惹かれました。

 

ブラジル

メンバーは決して悪くなく、9番のヒシャルリソンもいい活躍をしていたので「いけそうだぞ!」と思っていたのですが…。
ネイマールが10番を着けている間は勝てないんじゃないかと思うようになっています。
そろそろ「10番」により相応しい若手選手が出てきてほしいです。

 

イングランド

今大会は「優勝が狙えるチーム」だと思いました。
それだけにフランスに負けたのは惜しかったとしか言いようがないです。

ただ、まだ若いチーム。
次のEUROやワールドカップでは、フランスとともに優勝候補の一角になるでしょう。

 

ポルトガル

ベスト4、あるいはその先も狙えるチームだと思っていました。
準々決勝のモロッコ戦は、勝ったモロッコを称えるべきかなと。

CR7とペペ以外は若い選手がほとんどで、次回以降も期待できるチームだと思いました。

CR7は今大会では今一つだったと思うし、ベスト4に進めなかったのは残念だったけれど、試合後に相手選手と握手等したりせずにスタスタと去って行ったのはもっと残念でした。

 

スペイン、ドイツ

早期敗退の要因は共通しているように思います。

ストライカー不足。イングランドとの決定的な違いです(イングランドにはケインがいる)。
「コイツに渡せば(つなげれば)点を取ってくれる」というFWがいないなぁと思いました。

 

最後にイタリア

次回大会には出てくれ。マジで!

イタリアが出てくれないと全然盛り上がれないんだよ~!(泣)