初アイアンマンで優勝&世界記録更新!金メダリストはハンパない

トライアスロン

同じラン競技や競泳等でも距離が違えば得意・不得意が出て、競技成績にそれが出てくるものだと思っていました。
もちろん両方で好成績を残す選手もいますが、そのためにはある程度の時間(距離にアジャストするための時間)が必要だと思っていました。

 

ところがそうでもないようでした。

この選手だけかもしれませんが…。

 

 

東京2020男子トライアスロン金メダリスト

今年8月に行われた東京オリンピックの男子トライアスロンで優勝した、クリスティアン・ブルメンフェルト(ブルンメンフェルト?)。

ノルウェーの選手で、トライアスリートにしてはゴツ目の体格の選手。

 

東京オリンピックでは、猛暑の中ランで激走して見事優勝しました。
フィニッシュ直後に嘔吐していましたが、それだけ苦しいレースだったのかと(暑さが苦しかったのか、それとも海の汚さが苦しかったのか…)。

 

そのブルメンフェルトが、つい先日メキシコのコスメル島で行われたアイアンマンで、初めてアイアンマン・ディスタンス(スイム3.8km、バイク180km、ラン42.2km)に出場していきなり優勝、しかもアイアンマン・ディスタンス世界最速記録を更新するという離れ業をやってのけました。

 

ハンパない!

優勝タイムは7:21:12!

内訳はスイム39:41、バイク4:02:40、ラン2:35:24だそうです。
(合計しても上の優勝タイムと一致しないけど、その差は競技移行の準備時間)

 

3つ全てが驚異的なのですが、中でも最後のラン(フルマラソン)で2時間35分台は凄すぎる!
3.8km泳いで180kmバイクを漕いだ直後のフルマラソンでこのタイムなので(汗)。

 

私が把握している限りでは、それまでのアイアンマン・ディスタンスの最速記録は、

アイアンマン公式大会での記録…7:40:23
アイアンマンと別の大会での同距離の記録…7:35:39

でした。

 

どっちも大幅に上回っています…(汗)。
8時間を切ればトップアスリートの中でもかなり速いタイムなのですが、初めてのアイアンマンでこんな記録を出すとは…。

 

若さの成せる業?

タイムが凄いのは言うまでもないのですが、驚いたのはオリンピック・ディスタンス(スイム1.5km、バイク40km、ラン10km)で頂点に立ってからわずか約3か月半後にアイアンマン・ディスタンスに挑戦して、いきなり優勝&世界最速記録更新をしたことです。

オリンピック・ディスタンス出身のアイアンマンアスリートでも、好成績を残すのに少なくとも2年ぐらいかかるイメージを持っていたのですが(汗)。

 

ブルメンフェルトはまだ27歳。オリンピック・ディスタンスの第一線ではベテランとなる30歳過ぎからアイアンマンに移行する選手が多い中で、比較的早いタイミングで挑戦したのがよかったのでしょうか?
(しかも27歳なら、まだオリンピック・ディスタンスのハイスピードレースにも十分対応できる)

 

陸上の長距離選手では、トラックレースでピークを過ぎてからマラソンに移行する選手が多いですが(ゲブレセラシエやキプチョゲ、ベケレもそう)、もしかしたらトライアスロンでは今回のブルメンフェルトのようにオリンピック・ディスタンスのトップ選手がいきなりアイアンマンに出て優勝争いする、というケースが増えるかもしれないなと思いました。

 

コロナ禍でトライアスロンを見る機会が激減してしまって関心が少し下がっていましたが(苦笑)、これから楽しみになってきました。