今更ながら思うヒョードルの魅力
先日のBellator 269で、エメリアーエンコ・ヒョードルがティム・ジョンソンを106秒でKOしました。
すでに45歳。
年齢的にも最近の戦績から見てもそろそろ引退かなと思っていたのですが、素早い&威力抜群の左右フックはまだ健在のようでした。
この試合を見て、ヒョードルのどんなところが魅力的なのか、というのを再確認しました。
↑鬼ツヨだった時のヒョードル(PRIDE GP 2005 Final vsミルコ・クロコップ)
MMA界のあの人
ヒョードルは打・倒・極の全てがハイレベルな選手ですが、中でも一番凄いのは破壊力抜群のパンチだと思っています。
スタンドでのパンチも正確かつ強いし、グラウンド状態での上からのパウンドは今でも世界一の強さだと思っています。
で、そういった技術的なもの以外の魅力は何かというと、やっぱり自分より一回りデカい選手相手にバンバン倒しているところじゃないかと思うのです。
身長182cm。
MMAのヘビー級では明らかに小さい方です。長くライトヘビー級にいたジョン・ジョーンズは191cmあるし、ミドル級が主戦場だったアンデウソン・シウバも188cmあります。
今までPRIDEを離れて海外で戦った選手で、自分より小さかった選手はほぼ皆無ではないかと。
体重も100~110㎏ぐらい。
対戦相手のアメリカなどのデカい選手は115~130㎏あったりします。
130㎏の巨体アントニオ・”ペザオン”・シウバ戦のように押さえつけられることもあるけれど、投げて押さえこんだり打撃で倒すことも多々あります。
そんなふうに見ると、かつてのマイク・タイソンを思い出すのです。
マイク・タイソンも身長180cm弱と明らかに小柄。クルーザー級やライトヘビー級にも自身よりデカい選手がいます。
でも、ヘビー級で自分よりはるかにデカいボクサーを相手にバンバン倒しまくっていました。
リーチや体格で負ける分、抜群のスピードと破壊力を生かして勝ってきたところは、まさに「MMA界のマイク・タイソン」じゃないかと思えるのです。
昔PRIDEを観戦して間近でヒョードルを見た時は、グリズリーのように見えたものですが(笑)。
相手の攻撃を凌げればまだ強い
先日のヒョードルの試合を見ていて、攻撃力は変わらず強いなと感じました。デカいヘビー級選手相手でも一撃で仕留められるパンチ力は健在です。
とはいえ、やっぱり年齢からくる反応速度の衰えや体格差、リーチ差によって苦しい展開になることが多くなりました。
もう仕方がないのでしょう。全盛期はとっくに過ぎているので。
現役としてこれから残り何戦をやるのか分からないですが、ヒョードルの試合はまだもうちょっと見たいです。
久しぶりに「ヒョードル、やっぱりすげー!」と思った試合でした。
書いた人

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スポーツを見るのも好きなトレーニングジャンキー。サブ3.5を目指す(あと2分ちょっと…)自称中級市民ランナー。
見る方では、海外サッカー、マラソン、トライアスロン、格闘技全般、NBA、ラグビーが主な守備範囲。テニスもMLBも陸上競技も好き。
公認会計士 税理士
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