ワールドカップは4年に1度がちょうどいい
FIFAでサッカーのワールドカップを4年に1度から隔年(2年に1度)開催にしようという案が出ているようで、ニュース記事などを見ているとジャンニ・インファンティノ会長もやる気のようです。
個人的には従来通りの4年に1度がちょうどいいと思っているので、この案には反対です。
隔年開催に「No」な理由
1.忙しすぎる(苦笑)
まず、忙しすぎるということです(苦笑)。
隔年になるということは、本大会のない年は大陸予選でスケジュールがギッシリになることが予想されます。
・ヨーロッパ予選 10試合(+プレーオフ)
・アジア予選 2次予選8試合+最終予選10試合(+大陸間プレーオフ)
・南米予選 18試合(+大陸間プレーオフ、
・アフリカ 1次予選~3次予選で計10試合
これだけやらないといけません。
年をまたぐとしても、かなりのハードスケジュールになるでしょう。移動もありますし。
もちろんクラブの国内リーグ戦やチャンピオンズリーグ、クラブワールドカップ等々もあります。
若い世代ならオリンピックもあるでしょうし、後述のEUROやコパアメリカもあります。
選手も忙しいし、それを追いかけるサポーターやマスコミも忙しいでしょう。
それに選手を預かるクラブ側も、選手の疲労やケガが一層心配になるでしょう。
2.EUROやコパアメリカは?
第二に、ワールドカップが隔年開催になると、EUROやコパアメリカ(アジア選手権も)を行う時間がなくなります。
たとえばヨーロッパなら、今までは
2014年 ワールドカップ本大会
2015年 EURO予選
2016年 EURO本大会
2017年 ワールドカップ予選
2018年 ワールドカップ本大会
…
といった具合にワールドカップとEUROが隔年開催されることで上手く回っていました。
これがワールドカップを隔年開催するとなると、EUROのある期間はワールドカップ予選とEURO予選でコンフリクトが生じるし、本大会も前後でつづく可能性があります。
上記1.の「忙しすぎる」がより分かるかと思います。
FIFAは「EUROやコパアメリカは廃止してしまえ」と言っているのでしょうか?
まぁ、EUROはUEFAが、コパアメリカはCONCACAFが主催していてFIFA主催ではないので、そう言ったとしてもおかしくないですが…。
3.優勝や好成績の価値が下がる
個人的にコレが一番の理由です。
4年に1度だからこそ、参加全チームがガチンコの真剣勝負をしているというのがあると思っています。
選手個々のフィジカルのピーク期間は長くないわけで、一生に一度(最大でも二度くらい)のその期間に全身全霊をかけて挑戦するからこそ、大会の重みや好成績を残した時の価値があるんじゃないかと。
選手や協会にとってはチャンスが増える、見る側も見る機会が増えるという見方もあると思いますが、個人的には「希少なチャンスを賭けた真剣勝負」という方に醍醐味を感じます。
また、仮にイマイチな成績に終わったとして、「4年後にリベンジ」と「再来年リベンジ」では、重みが全然違ってくるんじゃないかな、とも思います。
まして、本大会参加国が36→48に増えるのならば、なおさら大会頻度は上げてほしくないです。
4年に1度がちょうどいい
やっぱり
2014年 ワールドカップ本大会
2015年 EURO予選、オリンピック予選
2016年 EURO、オリンピック本大会
2017年 ワールドカップ予選
2018年 ワールドカップ本大会
…
という流れがベストだと思います。
リモートでも出来るゲーム大会ならまだしも、物理的な移動があってフィジカルの消耗も激しい競技です。
いつか勤続疲労が問題になる状況が出てくるんじゃないかと心配です。
もちろんお金がたくさん動くのは主催側にとって魅力的なのでしょうけど。
入ってくるお金がまるまる素晴らしいことに還元されるなら意見が変わる余地もあるのですが(たとえば、貧困撲滅活動やサッカー普及活動、サッカーのできる環境の充実化等々)、FIFA役員がほくそ笑む姿しか想像できないので(笑)、やっぱり反対です。
大会頻度が倍増するのなら、観る頻度を半減させようかな。
いや、それはムリだろうな(苦笑)。