「一度負けたら終わり」ではない

ランニング、マラソン,雑感

週末に行われたベルリンマラソン2021で、私が注目していたケネニサ・ベケレ(エチオピア)は、世界記録更新どころか優勝もできず2:06:47で3位に終わりました。
東京オリンピックに出場せずに臨んでいたので、世界記録更新を狙っているのだろうと大きな期待をしていただけに残念でした。

39歳。体力的な衰えがあってもおかしくない年齢だし、今回の結果を受けて進退を考えるのかもしれないな……と少し思いましたが、ベケレ本人は全然そんなことはなさそうでした。

 

 

世界記録更新、さらにはサブ2を狙うらしい

とある海外のネット記事によると、ベルリンマラソン後の記者会見で、今後についてこう語っていたそうです。
(日本語に訳すより英語そのままの方が伝わるかと思ったので、そのまま引用します)

 

「My plan is not only to break the world record before I retire. Everybody is talking about sub-two hours, so why not?」

「One day I will try this, I know it’s hard work. I feel confident, so let’s do it and see.」

 

全然引退する気はないし、むしろやる気も自信もマンマン。
今後ベケレが出走するレースが楽しみになってきます。

 

ただ、これまでと違って準備に時間をかける必要があるとも言っています。

 

「"I need some time to prepare, to be honest, I never take a long preparation for the marathon,」

「Even two years ago, I prepared for three months. It’s not enough, I have to train for longer.」

「If everything goes well, I want to do better things in the future, so I am really confident in my capacity.」

「I know my problems, like short preparation because of injury. I want to take more time and see.」

 

タイミング的に来年のベルリンマラソンになるかなと思いますが、そうなればキプチョゲも出走する可能性もあるので期待が膨らみます。

 

「一度負けたら終わり」という思い込み

スポーツでもなんでも、常にではないけれど「勝負に一度負けたら終わり」みたいな思い込みを持つことがあるので、気をつけないとなと思います。
(特に、ボクシングやMMAの選手に対してそう思う傾向があります)

 

一度負けてもそこからまた勝ち続ければチャンピオンになれるし、P4Pでも歴代最高レベルになることもできるはずです。
文字にしてみれば当たり前のことなのですが、時々見失うことがあるなぁと。

もちろん記録上は「負け」がずっと残るでしょうけど、そこから勝ち続けることで偉業を成し遂げることもできるでしょう。

 

マニー・パッキャオは、6階級制覇を達成する前から3敗していたし、48歳で世界チャンピオンになり49歳で防衛もしたバーナード・ホプキンスは、デビュー戦でいきなり負けています。

そう考えると、キプチョゲやベケレが一度レースで優勝できなかったからといって、それで「ああ、もう厳しいのかな」と思うのは違うじゃんと。

 

仕事でも「失敗は許されない」みたいに思うこともよくありますが、よほどのことでない限り一度失敗したら全てが終わってしまうなんていうことないはずなので、この思い込みには気をつけたいなと改めて思いました。

 

今無敗の選手が負けたとしても、それで終わりではない。

誰かが何かで失敗したとしても、それで終わりではない。

 

そう思うようにしたいです。

 

 

 

書いた人

ダイ
ダイ
スポーツを見るのも好きなトレーニングジャンキー。サブ3.5を目指す(あと2分ちょっと…)自称中級市民ランナー。
見る方では、海外サッカー、マラソン、トライアスロン、格闘技全般、NBA、ラグビーが主な守備範囲。テニスもMLBも陸上競技も好き。
公認会計士 税理士
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