あれから30年。甦る1990年ワールドカップ イタリア大会の記憶【その3】
昨日、おとといの続きです。
今日は、ベルギー、コロンビア、カメルーンを。
ベルギーにはちょっと期待していたが…
90年大会のベルギーには、ちょっとだけ期待していました。
前回大会でベスト4まで進出したのと、その時のメンバーがまあまあ残っていたので。
優勝はさすがに難しいだろうけど、ベスト8ぐらいは行けるんじゃないかと。
メンバーで大きく変わったのは、GKがジャンマリ-・プファフからミシェル・プロドームになったことぐらいでした。
プロドームは大会前に名前を知り、なかなかすごいGKという前評判だったので期待していたのですが、この大会ではそんなに見せ場はなかったですね(4年後は本当に凄かったですが)。
当時24歳だったシーフォの活躍にも期待していて、「やっぱり違うなぁ。さすがだなぁ」と思う場面もありましたが、若さもあってか、マラドーナやプラティニのようにチームを上に引き上げるほどではないようにも感じたものでした。
結果的に、決勝トーナメント1回戦でイングランドに負け。
プラットのスーパーボレーにやられましたが、この大会ではココが限界だったかな、と思います。
イギータに始まりイギータで終わったコロンビア
90年大会のコロンビアにも注目していました。
GKイギータ、DFエスコバル、MFアルバレスといった89年トヨタカップのナシオナル・メデジンのメンバーがいて、さらにバルデラマもいたので、いいところまで勝ち進むんじゃないかと。
バルデラマは、1年前のコパアメリカの時に初めて見ました。難しい足技は出さないけどキープ力が高く、難しいパスを簡単につなぐ印象があり、「よく分からんけどすごいな」と思って見ていました。西ドイツ戦の同点ゴールを生んだスルーパスにはシビレました。
一番目立ったのは、イギータでしたね(笑)。
今のノイアーのような「DFの裏をカバーする」ための飛び出しというよりは、「目立ちたい。なんなら攻撃参加したい」ための飛び出しをしていたような(笑)。
「攻撃的GK」というとパラグアイのチラベルをイメージする人が多いかもしれませんが、私はイギータです。
西ドイツ戦で上手い飛び出しを見せて、西ドイツを苦戦させたのは良かったけれど、カメルーン戦のアレはもう…。あの失点で終わっちゃいましたからね。
24年後のワールドカップ ブラジル大会でベスト8まで行って最高成績を残していますけど、個人的にはこの90年大会のチームの方が好きでした。
センセーショナルだったカメルーン
この大会のカメルーンは衝撃的でした。
開幕戦アルゼンチン戦のオマン=ビイクのヘッド。そして、ロジェ・ミラ。
「スーパーサブ」という言葉が生まれたのは、この大会でのロジェ・ミラの活躍からじゃないかと。
アルゼンチン戦でびっくりしたので、次戦ルーマニア戦も生中継で見ました。
「カメルーンvsルーマニア」なんて、当初見る予定なかったのですが(苦笑)。
で、ミラが後半途中から入って2ゴール。雑誌の名鑑で調べてみたら御年38歳!
ゴール後にコーナーフラッグのところで腰を振って踊るパフォーマンスはカレカの真似だと思っていましたが、いつの間にかミラのトレードマークになっちゃいましたね(笑)。
コロンビア戦でもミラは後半途中に入って延長戦で2ゴール。2点目に関してはミラを褒めるべきか、イギータがイタイのか、悩ましい(苦笑)。
最終的にベスト8でイングランドに負けたけれど、あの試合も接戦でした。どっちが勝ってもおかしくなかったです。
結果論ですが、ミラ投入が早かったように思いました。後半開始時に入れちゃいましたからね。年齢が年齢だけに、延長後半あたりは余力がなかったんじゃないかと。
個人的にカメルーンで注目していたのは、GKのトーマス・ヌコノでした。
そんなに目立たなかったけれど、時々ファインセーブをしていたのはさすがでした。
夏の大会なのにずっとロンパンだったのもさすがだなぁと(笑)。
まだイタリアまで到達していません(苦笑)。
イングランドやユーゴスラビアのことも書きたいし、もうちょいつづきます。