ジーターでも満票ではない…アメリカ野球殿堂入り一発満票選出は大偉業だと改めて
すでにニュースになっていますが、昨日2020年のアメリカ野球殿堂入りメンバーが発表されました。
今回の最大の目玉はデレク・ジーター。
殿堂入り資格1年目のジーターが一発選出されるのは確実と言われていましたが、ジーターが満票で選出されるのか否かが注目されていました。
結果を知って改めて思ったのは、
「満票で選ばれるって、すごいことなんだなぁ」
「イチローさんが満票だったら、超大偉業だろこれ」
っていうことでした。
ジーターでも満票でないなんて…
ジーターの得票率は、99.7%。わずかに1票だけ足りない結果でした。
今回は選考資格者(全米野球記者協会の適性審査委員会の人)397人によって投票が行われたようです。
各人が候補者25~40人ぐらいの中から最大10人まで投票できるそうで、全員が最大10人の中の一人にジーターを入れていれば「得票率100%」つまり満票となれたのです。
で、結果は397人中396人が投票。
当然のことながら、アメリカでは「入れなかったの誰だよ!?」的な論争が起こっているそうです(笑)。
ジーターは数字上の実績もさることながら、数字には表れない部分での素晴らしさも際立っていたと思っています。
キャリアの最初から引退までNYヤンキースでショートを守り、
キャプテンとして絶対的なリーダーシップと存在感を示し、
しかも相手チームの選手やファンからも尊敬されるくらいジェントルマン。
ポジションがかぶるアレックス・ロドリゲスが加入してもショートの座は守ったし、個人タイトルは本塁打王と打点王以外ほとんど全て獲得しているんじゃないかと。
もちろんチームとしてもワールドチャンピオンに5回なっているし、文句のつけようがない実績でした。
でも、それでも1票及ばなかった…。
他のチームの熱烈なファンで、ジーターにやられた苦~い思い出のある記者が一人いて、敢えてはずしたんじゃないかと(笑)。
長い歴史の中で満票はリベラただ一人
アメリカ野球殿堂84年の歴史の中で、「一発満票選出」された選手はマリアノ・リベラただ一人です。
個人的に「え~っ!?この人が満票じゃなかったの!?」と思う殿堂入り選手と得票率を挙げると、
タイ・カッブ 98.23%
ベーブ・ルース 95.13%
サイ・ヤング 76.12%
テッド・ウィリアムズ 93.38%
ウィリー・メイズ 94.68%
ハンク・アーロン 97.83%
レジー・ジャクソン 93.62%
ノーラン・ライアン 98.79%
オジー・スミス 91.74%
ウェイド・ボッグス 91.86%
トニー・グウィン 97.61%
カル・リプケンJr 98.53%
リッキー・ヘンダーソン 94.80%
グレッグ・マダックス 97.19%
ランディ・ジョンソン 97.27%
ペドロ・マルティネス 91.07%
ケン・グリフィーJr 99.32%
という具合です(Wikipedia調べ)。
こうして見ると、何かMLB記録等を持っているだけでもダメなのかもしれません。
そして、一発満票選出されることは、とてつもない大偉業なのだと感じます。
イチローさんはどうなる?
去年引退したイチローさんが日本人として初めてアメリカ野球殿堂入り、しかも一発で選出されることは確実だと思っています。
では満票で選ばれるかというと、上記のようなリストを見ていると難しいかもしれません…。
397人も選考資格者がいれば、何人かは
「ホームランを打てる選手じゃなきゃダメ」
「ワールドシリーズ優勝を経験してないとダメ」
とか難癖つける人がいそうだなと(苦笑)。
イチロー選手が殿堂入り資格を持つのは2025年になるかと思います。
この時どうなるか、今から注目しています。
って、5年後だ……。
うわ!俺、50歳になる年だ(苦笑)