「チャンピオン」は一人でいい。スーパー、ダイヤモンド、シルバーの次はフランチャイズって…
チャンピオン。
この称号があたえられる人は、一人だけでいいと思っています。
「1番=チャンピオン」みたいな。
格闘技やボクシングのように、団体があり、階級もある競技であれば、団体別・階級別にチャンピオンが出てくるのは仕方ないと思っています。「仕方ない」というより、「必要」であると。
同じ団体の同じ階級にチャンピオンが乱立するのは、どうしても好きになれません…
WBAの「スーパー」からおかしなことに…
チャンピオンが乱立するようになったのは、WBAが「スーパーチャンピオン」なるタイトルを創設したあたりからではないかと思っています。
「暫定チャンピオン」がもっと前からあったけれど、それは正規チャンピオンが負傷などで長期間にわたり防衛戦が出来ない場合に認定されるもので、正規チャンピオンが復帰すれば暫定チャンピオンとタイトルマッチを行うことになっていたので、まあよかったかと。
WBA以外の団体でもチャンピオンになった(統一チャンピオンになった)選手に認定されるもので、「スーパーチャンピオン」に認定されれば、その階級の正規チャンピオンの座が空位になるという規定になっていて、ここで「スーパー」と「正規」という2人のチャンピオンが出てくるようになりました。
記憶が確かなら、初めてWBAで「スーパーチャンピオン」が生まれたのは、2001年のフェリックス・トリニダードだったかと。
無敗のままWBAとIBFでスーパーウェルター級でチャンピオンになり、階級を上げなければ4団体すべて統一できそうだったので、「トリニダードならまあふさわしいな」と思っていました(結果的にミドル級に階級を上げましたが)。
当時は軽く思っていたのですが(笑)、他に「スーパー」がどんどん出てきて正規チャンピオンとの並存が当たり前になってくると、
「どうなのこれ?」
と感じるようになりました。
あ。状況によって暫定チャンピオンも併存しちゃいますね(苦笑)
ダイヤモンド、シルバー、そして…
WBAの「スーパー」ですでに違和感がありましたが、今度はWBCが「ダイヤモンドチャンピオン」なるものを新設しました。2009年のことだそうです。
この「ダイヤモンド」に違和感があるのは、認定がWBCの裁量により行われること。
要するに、WBCが「キミ、ダイヤモンドチャンピオン!」と言えば、チャンピオンになっちゃえる制度のようで…(汗)
もちろん、称号にふさわしい実力・実績の持ち主にしか認定しないでしょうけど、これも正規王座とは別個のものなので、違和感しかありません…
そして、暫定チャンピオンの代替として創設された「シルバーチャンピオン」。
こちらは「暫定チャンピオン」と呼ぶ代わりに「シルバーチャンピオン」と呼ぶようになったもののようですが、やはりWBCだけで「ダイヤモンド」「正規」「シルバー」のチャンピオンが同時に存在することもありうるわけで、ますます混乱します。
で、さらに次に創設されたのが、同じくWBCの「フランチャイズチャンピオン」。
WBAの「スーパー」に対抗したのか、コンビニみたいな名前です(笑)。
なぜ「ダイヤモンド」と別に「フランチャイズ」を設けたのかナゾですが、おそらく理由を知っても納得できないでしょう(苦笑)。
一人でよくない?
個人的には「正規チャンピオンこそがチャンピオン」と思っているのですが、スーパーやダイヤモンドのような「暫定」以外のチャンピオンがいると、どうしても混乱してしまうものです。
WBCミドル級正規チャンピオンだったサウル・カネロ・アルバレスが「フランチャイズチャンピオン」になり、暫定チャンピオンのジャーモール・チャーロが正規チャンピオンに自動昇格したことで「フランチャイズ」の存在を知ったのですが、個人的にはこう言いたいです。
さっさとカネロとチャーロの「正規 vs 暫定」をやって、チャンピオンを一人にすればいいじゃん
チャンピオンはやっぱり一人にしてほしいです。同じ団体の同じ階級なら。
カネロ vs チャーロ、面白いと思うんだけどなぁ…