総当たり戦には総当たり戦の、トーナメントにはトーナメントの難しさがある
総当たり戦とトーナメント。
前者は、
サッカーで言えば、国内のリーグ戦、チャンピオンズリーグやワールドカップのグループリーグ
NBAやMLB、NFLで言えば、レギュラーシーズン
などがあります。
後者は、
サッカーで言えば、チャンピオンズリーグやワールドカップの決勝トーナメント
NBAやMLB、NFLで言えば、プレイオフ
テニスの各大会
ゴルフのマッチプレー選手権
などがそうです。
やる側の選手にとっても、見る側の我々にとっても、好き嫌いはあるものだと思いますが、勝ち抜くことの難しさは比べられないなと感じます。
総当たり戦の良いところ・難しいところ
リーグ戦に代表される総当たり戦は、同じグループあるいは同じカテゴリーの相手と一通り対戦することになります(その総合成績で順位が決まります)。
なので、総当たり戦の良いところは、「負けたら即終了」ではないところかと。
一度どこか・誰かに負けても、「次」があります。状況によっては挽回が可能です。
「絶対に負けられない戦い」とは必ずしも言えないので、トーナメントに比べるとほんの少しだけ冷静に見られるんじゃないかと(笑)。
他方で、難しいところもあります。
「勝てる」と思う相手には確実に勝たないといけません。引き分けでもダメでしょう。いわゆる「とりこぼし」は禁物です。
トーナメントでは、どこか相手でも勝たないといけないので大差ないですが、一時的な勢いや運も要因になりうる一発勝負のトーナメントよりも、安定的に勝ち星(勝ち点)を重ねないといけないところは、総当たり戦の難しいところだと思っています。
トーナメントの良いところ・難しいところ
トーナメントは対戦相手との一騎打ちで勝ち上がって、優勝を目指します。
ホーム&アウェイやシリーズ制もありますが、ルール上「負けたら即終了」です。
負けられないし、最終的には勝たないといけません。それだけに勝負としての重みは総当たり戦よりもあるでしょう。
それに、その時のコンディションや勢いも勝敗を分ける要因になるし、「運」もあります。
そんなヒリヒリ感は、見る側にとっても、(多分)やる側にとっても、たまらないでしょう。
勝った時の喜び方や負けたときの悔しがり方を見れば一目瞭然です。
ただし、トーナメントの場合、「勝てばいい」というものでもないと感じます。
多くのトーナメントは、短期決戦。比較的短い期間で決勝戦まで行ってしまいます。
そのため、「勝つ」だけでなく、「いかに消耗しないか」も大事だと思っています。
K-1のトーナメントが良い例でしょう。
優勝するには一晩で3試合こなさないといけない強行日程なので、「いかにダメージ少なく勝ち上がれるか」がカギになっています。毎試合フルラウンド戦って判定で勝ち上がるより、早いラウンドでKO勝ちを重ねる方が、決勝戦では有利なことが多いです。
(もちろん勝たなければ意味がないのですが……)
勝ち抜くのは難しい。ラクなわけがない
結局、総当たり戦でもトーナメントでも、勝ち抜くのは難しいと思います。
そりゃそうです。出場者はみんな本気で優勝を狙っているわけで、ラクなわけがありません。
「一難去ってまた一難」という言葉がありますが、これに関しては総当たり戦もトーナメントも同じだなと。
ただ、トーナメントはやっぱり大変…。
夕べ、テニスの全仏オープンで錦織圭選手が、ベスト8でラファエル・ナダルに敗れました。
ナダルがクレーコート最強であることを差し引いても、それまでの勝ち上がり方で体力面の差が大きかったと言わざるをえません。
直前の2試合をフルセットの大激戦で勝ち上がってきた錦織選手。
直前の2試合で1セットしか落とさず、しかも短時間で勝ち上がってきたナダル。
残念だけど、仕方ないと感じました。
去年のワールドカップのクロアチアもそうでしたね。
決勝トーナメント初戦とベスト8の2試合を延長プラスPK戦、さらに準決勝を延長戦で勝ったクロアチアが、その3試合全てを90分で勝利してきたフランスに勝つのは厳しかったなと。
勝つことは当然大事だけど、勝ち上がるにはそれだけでは十分でないところに、勝負の難しさ・大変さを改めて感じます。
書いた人
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スポーツを見るのも好きなトレーニングジャンキー。サブ3.5を目指す(あと2分ちょっと…)自称中級市民ランナー。
見る方では、海外サッカー、マラソン、トライアスロン、格闘技全般、NBA、ラグビーが主な守備範囲。テニスもMLBも陸上競技も好き。
公認会計士 税理士
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