「履き慣れた靴」が必ずしも正解ではないと大人になってから知る
小学生時代に遠足や林間学校などがある時に、持ち物リストには必ずと言っていいほど
「履き慣れた靴」
というものがありました。
普段よく履いていて、自分の足によく馴染んでいる靴、ということなのでしょう。
当時は何の違和感もなく
「そうだよなぁ。新しい靴をいきなり履いて靴ズレとかしたらイヤだもんなぁ」
と思ったものでした。
が、「履き慣れた靴」は場合によっては正解ではないんだなと、最近になって感じました。
特にスポーツで「勝負」に臨むときには…
あそこまでベロッといくとは…
そう感じたのは、既にニュース記事で話題になっている事件(?)からです。
NCAAのバスケ界で注目度トップクラスのザイオン・ウィリアムソン(デューク大)が、試合序盤に攻撃を仕掛けて左足を踏み込んだところで、シューズがベロッと壊れてしまいました。
その時にバランスを崩して右脚に体重が乗ってしまい、右脚負傷。試合もデューク大が負けました。
米国ではザイオン・ウィリアムソンは「次世代のレブロン・ジェームズ」との呼び声もあるそうで、「よりによってウィリアムソンが…」というのもありますが、それ以上に
「あんなにシューズが一気にベロッと壊れるとは…」
というのが驚きでした。
私も以前同じようにシューズを破壊(?)したことがあります。
同じようにグッと踏み込んだ時にベロッと壊れました。
が、その時壊れたのはちゃんとした理由があります。
8年ぐらい前に購入した古いシューズを履いていたからです(苦笑)。
さすがに古いシューズだと、内部のクッション部分が加水分解等を起こして劣化しています。
なので、私のようなシロウトに毛が生えたようなアマチュアの動きでも壊れてしまいます…
でも、今回のウィリアムソンの場合は違うはず。
少なくとも最近のモデルのシューズを履いていました(ナイキの「PG2.5」でした)。
で、「どうしてあんなになったのだろう?」というクエスチョンがありました。
「履き慣れたシューズ」だったのでは?
NBAでは、3~4試合ぐらい(おおむね1週間)で新しいシューズに替える選手が多いそうです。
選手によりけりでしょうけど、マイケル・ジョーダンは毎試合シューズを替えていて、常に新品のシューズでプレーしていたそうです。
ジョーダンは気分的な理由で毎試合新品だったと、どこかの雑誌記事で見かけた記憶があるのですが、他の多くの選手が1週間ほどで替えるのは、やっぱりすぐにシューズがダメになるからなのでしょう。
体重100kg前後の選手が、あんなに激しい動きを絶え間なくやっていれば、シューズの消耗は相当なはず。
まして、シューズの方は機能性や動きやすさ、軽さが重視されていて、耐久性は犠牲にされています。
同じシューズを長い間履き続けるのは厳しいのでしょう。
で、ウィリアムソン。
年齢こそ18歳ですが、身長201cmで体重は129kg。
すでにレブロン・ジェームズや現役当時のカール・マローン、チャールズ・バークリーより重い!
しかも、あの体格でハンパじゃないダンクやフェイクをしているわけで、シューズにかかる負荷も相当だったのでしょう。
毎試合、いや、少なくとも2~3試合毎にシューズを替えるべきだったのではないかと。
おそらくですが、あの壊れたシューズは「履き慣れたシューズ」だったのではないかと思います。
ナイキがデューク大学バスケ部に提供しているデュークカラーの「PG2.5」でしたが(と思う。ユニフォームもナイキなので、契約しているのでしょう)、そんなに頻繁に新しいシューズを提供しているわけではなかったのではないかと。
あの試合以前の試合や練習でも履いていて、よく言えば「馴染んていたシューズ」、悪く言えば「けっこう消耗していたシューズ」だったのでは、と思っています。
もしあれが新品のシューズだったとしたら、ナイキとしては品質上の問題になるでしょうし、ウィリアムソンとすれば一つ「伝説」を作ったことになります。
ウィリアムソンのケガが軽ければいいのですが…
「勝負シューズ」の選択の一要素にする
今回のあのシューズの動画を見て、自分の「勝負」の時も考えものだなと感じました。
マラソンにしても、他のスポーツにしても。
「履き慣れたシューズ」で臨むのが正解だと思っていましたが、必ずしもそうではないなと。
ちょっとやそっとじゃ壊れないぐらいであろう新しめのシューズの方がいいのではないかと。
よくゲン担ぎで、「去年自己ベストを出したあのシューズでもういっちょ!」と、1年前の勝負シューズをそのまま使おうと考えることが多いので(苦笑)、アクシデント防止のためにも今後は気をつけたいなと思った次第です。