ドイツ敗退後の批判記事に思う、分析をする時に大事なもの
ドイツのワールドカップ2018敗退後から、連日のようにメスト・エジルへの批判/擁護の記事を見かけます。
エジルは、自身への猛批判を機に代表引退を表明したそうで、残念な限りです。
大会前の問題行動(政治的影響も考えられるやつ)や大会でのパフォーマンスは、たしかによろしくなかったとは思います。
でも、特に選手以外のバイエルン関係者は、今大会の敗因を「全部エジルのせいにしちゃえ!」としているように見えます。
バイエルン所属選手の低調ぶりを棚に上げて(苦笑)。
ドイツ敗退はエジルだけのせいじゃない
今大会のドイツ敗退は、エジルだけのせいではないと思っています。
たしかに、大会前にエジルとギュンドアンがとった行動は良くなかったでしょう。
大会中のプレーも、正直言って全然「らしさ」がありませんでした。
6点を標準とするガゼッタ方式の採点をするなら、大会を通じて3.5~5.0点程度だったのでは?
なので、「エジルが低パフォーマンスだった」という点は否定しません。
でも、今大会のドイツは、チーム全体が良くなかったでしょう。
エジルだけでなく、サミ・ケディラもユリアン・ドラクスラーも好調時とは程遠いパフォーマンスだったし、バイエルン所属のノイアー、キミッヒ、フメルスあたりも今一つ。
トーマス・ミュラーは、ピッチで何していたのか分からなかった(苦笑)。
唯一いつもどおり(期待通り)のパフォーマンスだったのは、トニ・クロースぐらいだったんじゃないかと。
ワールドクラスのストライカーがいなくてもどうにかなるかな、と思っていたけれど、甘くなかったですね。
特に、シャドーストライカー的存在のミュラーが得点に絡めそうにない状況だと苦しい……
バイエルン首脳陣やローター・マテウスさんのエジル批判記事を見ると、エジルはすでに終わっていた選手だとかボロクソなコメントだけど(苦笑)、2年前のEUROでイタリアを初めて撃破したきっかけとなる先制点を取ったのは誰だったのか忘れたのかい? と。
4年前に終わっていたエジルを代表23人に入れて、さらに3試合通じてスタメンで起用したレーブ監督に対しては何の批判もないのかい? と。
それと、バイエルン所属選手に対してのコメントはないのかい? とも思います。
「ここ数年ひどいプレーしている」選手は、バイエルンには全然いないのかい? と。
韓国戦で決定機を逃した場面や2失点目はどう思うかい? と。
分析にはアレが必要だと改めて感じる
今回のエジルの件を見ていると、
勝因でも敗因でも、分析するときは冷静さが必要
と改めて感じます。
エジルだけのせいじゃないはずだし、感情や思い込みで「全てコレのせい」と片づけるのは問題だなぁと。
試合の分析に限らず、あらゆる分析で大事だと感じます。
自分も気を付けないとなぁと思う次第です。