ノイアーでもダメか?W杯ドイツ代表で続くかもしれない伝統
欧州各国のリーグ戦が終了し、CL決勝も終われば、その後はワールドカップが始まります。
まだそんなにエキサイトしておらず、日本代表の登録候補メンバーを知って、始まる前から「終わった」感を感じたものですが(苦笑)、ドイツ代表GKのマヌエル・ノイアーがW杯までの復帰が難しそうだと知り、
「う~ん、ノイアーでもダメなのか……」
と思う「伝統」がありました。
同じ正GKが3大会以上続かない
その「伝統」とは、見出しの通り。
ドイツでは名GKゼップ・マイアーの後、3大会以上同じ選手が正GKになることがありません。
1970年大会からドイツ(旧西ドイツ)代表のW杯での正GKを振り返ると、
1970年 ゼップ・マイアー
1974年 ゼップ・マイアー
1978年 ゼップ・マイアー
1982年 ハラルト・シューマッハー
1986年 ハラルト・シューマッハー
1990年 ボド・イルクナー
1994年 ボド・イルクナー
1998年 アンドレアス・ケプケ
2002年 オリバー・カーン
2006年 イェンス・レーマン
2010年 マヌエル・ノイアー
2014年 マヌエル・ノイアー
という具合です。
1986年メキシコ大会では西ドイツを応援しており、イタリアだけでなくドイツのGKにも毎回注目しているのですが、なぜか3大会以上続かないでいます。
シューマッハーは、86年の時に32歳と年齢的に3大会連続が厳しかったので仕方ないなぁと(それ以前にドイツサッカー界の暴露本を出して干されてしまったし…)。
イルクナーは、94年アメリカ大会後に27歳で代表を引退しました。
続けていれば98年フランス大会も正GKで行けたはずですが……。
(98年当時もケプケより優れていたと思う)
こうしてみると、カーンって長く君臨していたわけじゃないんだよねと改めて感じます。
(個人的にカーンは過大評価されていると思っています。もちろん当時は優れたGKでしたが)
イタリアは長い
イタリアはと言うと、ゾフの後にブッフォンというサッカー史上に残るGKが4大会続けました。
(欧州予選を突破すれば5大会行けたのに……)
1974年 ディノ・ゾフ
1978年 ディノ・ゾフ
1982年 ディノ・ゾフ
1986年 ジョヴァンニ・ガッリ
1990年 ワルター・ゼンガ
1994年 ジャンルカ・パリュウカ
1998年 ジャンルカ・パリュウカ
2002年 ジャンルイジ・ブッフォン
2006年 ジャンルイジ・ブッフォン
2010年 ジャンルイジ・ブッフォン
2014年 ジャンルイジ・ブッフォン
ドイツもイタリアも優れたGKがバンバン出てくる国ですが(他の国だったら正GK確実と言える選手がたくさん…)、ワールドカップの正GKはちょっと傾向が違います。
どっちも正GKになるのは難しいという点で共通していますが、こうして見るとブッフォンは特別な存在だったんだなと改めて感じます。
ノイアーが「伝統」を壊すと思っていたが…
ノイアーがドイツの「伝統」を壊すかもと思っていましたが、現状では難しそうです。
代表登録メンバーの3人には含まれたとしても、正GKとして出場するのはどうだろうなぁ…と。
試合勘もあるし、ケガ再発のリスクもあるでしょうし……
ただ、ドイツの場合、ノイアーが試合に出られなくても十分強そう。
GKはテア・シュテーゲンでもレノでも全然問題ないし、優勝候補であることに変わりはないでしょう。
他国にとっては羨ましい選手層です(笑)。
まだノイアーが正GKにならないというのは確定していないけれど、今回もドイツの「伝統」が続きそうだなぁと思っています。
テア・シュテーゲンは現在26歳。
2大会後は34歳。
もしかして、「伝統」を壊すのはテア・シュテーゲン?