「結果だけじゃなく内容も大事」は判定にも言える
週末の「ゲンナジー・ゲンナジーヴィッチ・ゴロフキン(以下、GGG) vs サウル・”カネロ”・アルバレス(以下、カネロ)」の一戦は、見応え十分の好試合でした。
すでにネットでも記事になっていますが、「一人のジャッジの判定内容を除けば」の話ですが…(苦笑)。
攻めつづけたGGG、作戦に忠実だったカネロ
GGGは、予想通り序盤から前に出てカネロにプレッシャーをかけていました。
カネロがこれに耐えかねて打ち合うかもしれないなぁと思っていたのですが、カネロは後ろに下がってしっかりディフェンスに徹していました。
それでもそのうち一発いいのが入って、カネロは倒されるかもしれないなぁとも思っていましたが、カネロのディフェンスが予想以上に素晴らしかったです。
「前半はしっかりディフェンス、スキがあれば上下に打ち分ける。後半、GGGの動きが鈍ってきたら勝負」
というカネロ側の作戦だったのでしょう。
9ラウンドまでコツコツGGGにパンチを食らいながらも決定打はもらわず、守りつづけていました。
「挑戦者がそんなんでどうなの?」という意見もあるようですが、10ラウンド以降の攻撃を見ていると作戦通りだったと思うので、私は「カネロやるじゃん」という上から目線の感想でした(笑)。
カネロの予想以上のパフォーマンスで好試合だったと思いました。
判定結果には納得。でも、一人のスコアはやっぱり不可解。
12ラウンド終えた時の私の採点は、以下のような感じでした。
見方によって分かれるラウンドも2~3あるかも、と思ったので、GGG勝利もドローもカネロ勝利もありうると思いました。
下がりっぱなしだったカネロは印象が悪いですが、観客の声援のバックアップを受けてカネロが高く評価される可能性もあるなぁと。
しかし……、「110-118」はないでしょう(苦笑)。
この採点はどういうことかというと、
「12ラウンドのうち、カネロの方が優勢だったのが10ラウンド、GGGの方が優勢だったのが2ラウンド」
ということです。
具体的な内容は、↓の画像の左側のスコアのようです。
このジャッジ(アデレード・バードさんという人らしい)は、一人で他の試合を見ていたとしか思えません(笑)。
「一体、どう見たらこんなスコアをつけられるんだ?」と。
この人が「113-115」ぐらいでカネロ勝利としていたなら、多くの人が三者三様の判定に納得して、「ダイレクトリマッチだ!」と盛り上がったことでしょう。
しかし、カネロを支持したスコアがこんなのだったので、すご~く後味の悪い感じになりました(苦笑)。
ちなみに、あまりスコアの参考にはなりませんが、12ラウンドを通じての攻撃のスタッツは、以下のような数字だったそうです(ソースはESPNのサイト)。
ヒット数/パンチ数 (的中率)
GGG 218/703 (31%)
カネロ 169/505 (33%)
判定も結果だけではなく内容も大事
判定というと、真っ先に「ジャッジがどっちを支持したのか」に注目しますが、それだけでなく「ジャッジがラウンド毎にどう評価して、そういう結果になったのか」というプロセスも大事だなぁと感じます。
あまりにも「え?」っていう感じだったもので(苦笑)。
他のスポーツでも仕事でも同じですが、結果だけでなくプロセスも大事だと改めて思いました。
プロセスがちゃんとしていても結果が伴うかどうかは分かりませんが、
プロセスがおかしければ結果もおかしくなるのはほぼ確実なので。
試合を楽しんだついでに教訓を得ました(笑)。
余談ですが、GGGとカネロがリマッチをした場合、今度はカネロ有利だと思っています。
今回GGGのプレッシャーに耐えたことは、カネロにとって大きな自信になったと思うし、GGGが終盤に動きが鈍ることや攻撃のパターンも見えてきたはず。
反対に、GGGはカネロ攻略の糸口を掴んだようには見えませんでした。最後まで攻めあぐねている印象でした。
GGG、そろそろヤバいと思います。
他の選手にはまだ勝てると思いますが。