ボクシングの判定。「3-0」か「2-1」か「2-0」か「1-1」かはアナウンスの仕方で分かる
ボクシングの判定はジャッジ3人によって行われます。
よって、判定は
3-0(3人全員が一方を支持)
2-1(2人が一方、1人が他方を支持)
2-0(2人が一方を支持、1人はドロー判定)
1-1(三者三様の判定。引き分けになる)
1-0(2人がドロー判定。この場合、引き分けになる)
0-0(3人全員がドロー判定。きわめてレア)
の6パターンになりますが、実際のところは3-0、2-0、2-1、1-1のいずれかが大半です。
で、リングアナウンサーによる判定のアナウンスには、決まった言い方(?)があり、それを知れば判定を最後まで告げる前にどういう判定になったのかが分かります。
判定結果によって異なるアナウンスの仕方
ボクシングの試合をよく見ている人なら分かるかと思いますが、リングアナウンサーのアナウンスの仕方が上記パターンによって異なります。
「3-0」の場合
この場合、アナウンサーは最初に淡々とスコアだけ言い、その後で「以上、3-0の判定で勝者…○○○○~!」という感じでアナウンスします。
「ジャッジ○○120-108、ジャッジ△△119-109、ジャッジ□□118-110。以上、3-0の判定で勝者……」
という感じ。
海外では決まってこのパターンです。
日本では、以前はスコアを言わずにいきなり「勝者…○○○○~!」と言ってしまっていたので、個人的に「スコアを最初に言えよ~!」なんて思ったものですが(笑)、最近は海外に倣って同じようなアナウンスの仕方にしているようです。
「2-0」の場合
まず最初にドロー判定をしたスコアを言います。
その後に他の2人によるスコアを言い(この時はスコアだけ言う)、最後に「以上、2-0の判定で……」という感じです。
「ジャッジ○○114-114!……ジャッジ△△116-112、ジャッジ□□115-113。以上、2-0の判定で勝者……」
という感じ。
最初にドロー判定のスコアを言うのは、観客に「おおっ!?」というリアクションをさせたいからなのでしょう。演出上の手法というか。
「2-1」の場合
「2-1」の場合は、スコアだけでなく「誰を支持しているか」まで言います。
そして、例えばA選手とB選手の対戦で、「2-1」でA選手(or B選手)勝利の場合、順番は「A選手→B選手→A選手(or B選手)」となります。
「ジャッジ○○116-112、A!……ジャッジ△△113-115、B!……ジャッジ□□115-113…A(or B)!…以上、2-1の判定で勝者……」
という感じ。
必ず「1-1」の状態にしてから最終的な結果を言います。
これも観客に「おおっ!?」と思わせたい演出を意図しているのでしょう。
ただ、このアナウンスのパターンを知っている人は、ジャッジ一人目の結果を告げている時点で「ああ、判定が割れたんだな」と分かります(笑)。
「1-1」の場合
「2-1」の時と近いです。
スコアだけでなく「誰を支持しているか」まで言うのは同じ。
で、順番は必ず「A選手→B選手→ドロー」です。
「ジャッジ○○115-113、A!……ジャッジ△△115-113、B!……ジャッジ□□114-114!…以上、1-1の判定でドロー」
という感じ。
最初の2人の判定で「おっ!2-1か!?」と思わせておいて、「引き分け~」みたいな告げ方をします(笑)。
おまけ
タイトルマッチだと、勝者を告げる時にも決まった言い方があります。
海外では、スコアを告げた後の「and」の次のワードでどっちが勝ったかが分かります。
チャンピオン勝利(=防衛)の場合は「…and still! ○○○ XXXXweight champion…」と言います。
挑戦者勝利の場合は「…and new! ○○○ XXXXweight champion…」と言います。
日本では「勝者…」の後に「チャンピオン」と言うか「挑戦者」と言うかのいずれかです。
(「赤コーナー」か「青コーナー」で言うこともあります)
判定がどうなったのか、ほんのちょっとだけ早く知りたい場合はアナウンスの最初を聞いてみよう
判定のアナウンスの出だしを聞くと、ほとんどが上記パターンに当てはまります。
パターンを知っておくと、どういう判定になったのかを周りの人より早く把握できます。
ほんの数秒だけですが(笑)。