「タイソンは本当に”The One and Only”」…ジョシュア vs クリチコを見て思ったこと

ボクシング

昨日のボクシングWBA・IBFヘビー級タイトルマッチ、アンソニー・ジョシュア vs ウラジミール・クリチコを見ました。
生中継を観戦したかったけれど、早朝だったのと朝から用事があったため録画で。

録画を見て、「ああ、これは生で見ておきたかったなぁ~」と思う好試合でした。

 

 

あのクリチコがぶっ倒されるとは…

恥ずかしながら、ジョシュアのことはよく把握しておらず、試合前は

 

「まあ、いつものように判定でクリチコが勝つかな~」

 

なんて思っていました。
クリチコはディフェンスが上手く、ガンガン倒しに行くタイプではないので、悪い言い方をすれば「しょっぱい試合」になるかなぁと(苦笑)。

 

それがそれが……

5Rのクリチコのダウンシーンには、久しぶりにヘビー級の試合で「ああ~っ!」と言いそうになり、
6Rにジョシュアがダウンを奪い返されたところでは、「おお~っ!」と、これは声に出してしまいました(笑)。

ジョシュアにとってはキャリア初のダウンとか。
クリチコがダウンを奪われたのも久しぶりのようで、私自身はほとんど記憶になかったので、7Rからは「これはスゲー試合だ!」と思いながら見ていました。

試合が決まった11Rは、もう「うわぁ!」の連発(笑)。
クリチコがぶっ倒されたのもビックリだし、アッパーをきれいに入れられるのも初めてだったのではないかと。

久しぶりにヘビー級の試合でエキサイトしました。

 

年齢を考えるとクリチコは負けてもなお凄い

勝ったジョシュアは27歳。これから輝かしいキャリアを築きそうな若さです。

一方のクリチコは41歳。キャリア終盤のはずだし、引退しても全然おかしくない年齢。
それでもまだジョシュアと互角の試合をしたのには驚きでした。
タイソン・フューリーに負けるまで11年間無敗だったのだから(汗)、もともと強いのは分かっていたけれど、フューリーに負けて、しかも年齢も確実に増えているのに、あれだけやれるのはやっぱりすごい。

限界は見えたのかもしれないけれど、まだまだやれるし、ジョシュア、フューリー、それとデオンテイ・ワイルダーの3人に勝つこともまだ可能ではないかと。
そんなふうに感じました。

何より40歳過ぎてもあのパワー、あの身体、あのキレを維持しているのは流石というかなんというか。

 

この一戦を見て改めて思った一つのこと

この試合、「いや~すごい試合だった」と楽しみましたが、同時に一つ思ったことがありました。

それは、

 

マイク・タイソンって、本当に”The One and Only”だなぁ

 

っていうことです。

タイソンは、元々ニックネームは”Iron”だったけれど、いつからか(初黒星の後?)”Iron”の前に”The One and Only”(唯一無二の)というのをつけていました。

破壊的な強さを象徴してつけたのだと思いますが、もう一つ意味があるかなぁと、今思います。

 

タイソンのような小さな身体のすごいヘビー級チャンピオンも唯一無二かも、と。

 

タイソンが凄かったのは、パンチ力やスピードもそうなのですが、同時にヘビー級としては小さな身体(身長178cm!)で自分より一回り以上大きい相手をぶっ倒すところにあったと思っています。
タイソンは、自身よりも小さな身体のヘビー級ボクサーと試合したことないんじゃないかと。

で、今のヘビー級上位戦線を見ていると、ほとんどの選手が身長2m前後だし、体重も現役当時のタイソンより10kgは重いでしょう。

身長がデカくてリーチもあるので、それを生かされるとなかなか小さい選手は攻撃できません。タイソンのような懐に入っていくスピードと一発で倒せるパワーを併せ持っていないと、太刀打ちできないでしょう。

 

「やっぱりヘビー級だとサイズがモノを言うんだなぁ」と思わずにはいられません。

 

自分が生きている間に、タイソンのような小さなヘビー級チャンピオンが出て来るかどうか。

 

あ!ロイ・ジョーンズJrもヘビー級チャンピオンだった!(笑)

 

ジョシュアもクリチコも素晴らしかったけれど、タイソンの凄さを改めて感じた一戦でした。