「自転車にモーター」が、グランツールでも行われていたって、マジで!?
チーム・スカイやランス・アームストロングが、自転車に隠しモーターを仕込んで使用していた疑いあるという報道が出てクリビツ…、いや、ビックリです。
強豪スカイやアームストロング氏に隠しモーター使用疑惑、米報道
サイクルロードレース界では、「ドーピングとの戦い」が長い間つづいているのは有名ですが、まさか自転車にまで「ドーピング」が施されていたかもしれないとは……(汗)
1年前に「まさか」と思っていたことがグランツールにまで…
今からちょうど1年前に、シクロクロスの世界選手権女子で初めて「モーター入り自転車」による不正が発覚しました。
この時にも書きましたが、ファビアン・カンチェラーラが個人タイムトライアルでの圧倒的な速さだったので、2010年のツール・ド・フランスで一度「モーター入ってるんちゃうの?」と疑われたことがありました(実際にX線検査が行われてシロでしたが)。
この時は「まさか自転車にモーターなんて入れないでしょう。ましてやグランツールのレース用バイクでっせ」と思っていたのですが(笑)、今回の報道の記事を読んでいると信憑性がなきにしもあらず、です。
特に、バイクの重量のこと。
モーターを積めば確実に重くなります。記事によると、800gほど重くなるようです。
レース用バイクは、軽量化と剛性化の両立と空気抵抗の低減を追求して、毎年のようにリニューアルされています(F1等のマシンも同じですね)。
どのメーカーも、1gでも軽くすることを追い求めているはずです。ましてや3週間ほどでおよそ3,300kmも走るグランツール用のバイクなら、重さも勝敗を分ける要素になりえます。
にもかかわらず、チーム・スカイのバイクだけ他チームのバイクより800gほど重かったとなると、「もしや?」と疑いたくもなるかなぁと。
メーカーによる重量差はありうる
ただ、そうは言っても使用するバイクメーカーはチームによって異なるので(F1でも、エンジンもシャシーもチームによってバラバラですよね)、メーカーによる重量差はありえます。どのメーカーでも同じ重さというわけではないです。
でも、それでも800gの差は、プロの世界では大きな違いじゃないかと思います。
走っていて違和感があるレベルではないかと。
あ。モーター使っていれば重さをほとんど感じないのか(苦笑)。
事後的な検証は難しそう…
チーム・スカイと同じメーカー(ピナレロ)のバイクを使っている別のチームのやつと重量比較できればいいのでしょうけど、グランツール参戦チームの中では、ピナレロのバイクはチーム・スカイしか使用していないようです。
となると、X線検査でしょうか?
でも、事後的に検証することは困難でしょう。ドーピング検査と違って、尿サンプルならぬマシンサンプルを確保しているわけではないので…
今後はマシンチェックも義務化されるのかも
違った見方をすれば、メーカーとしては、見た目では全然分からないモーターを使用して、乗っている人のアシストをする自転車を開発しているわけだから、「これ、すごくない?」と自社の技術をアピールできそうだし、商品化&ヒットにつながりそうな気もします(笑)。
でも、サイクルロードレースはインチキのない純粋な勝負であってほしいので、やっぱりそんな(モーターの)技術開発の場になってほしくはないです。
今回の疑惑の真偽も当然気になりますけど、今後は大きなレースでは選手のドーピング検査に加えて、マシン検査も義務化されるんだろうなと思います。
いろんなところで検査とか調査とか監査が年々増えますね(苦笑)。
それと最後にもう一つ。
アームストロング、もう勘弁してよ~。
あんたがかっこよくてサイクルロードレース見始めたのに…(苦笑)