初心者ランナーがフルマラソン前に30km走をする意義と注意点を整理してみた
フルマラソンを走る前にトレーニングとして「30km走をしておきましょう」というのを、ネットや雑誌等でよく見かけます。
自分も初フルマラソンの前にそうしましたし、今もフルのレース前にはそうしています。
でも、漠然と「ネットや雑誌にそう書いてあったから」や「専門家がそう言うから」という理由でこなすのと、自分で意義を考えて走るのとでは、モチベーションも成果も違ってくると思っています。
初フルマラソン前の30km走は何も考えていなかったので(苦笑)、特にそう感じます。
そこで、イチ市民ランナーとしてフルマラソン前のトレーニングに30km走をする意義を自分なりに整理してみました。
30km走をする3つの意義
1.「42km走り切るだけの脚」を鍛錬・強化する
脚の鍛錬は必須です。
フルマラソンの距離は約42.2km。
普段10~20km走っていても、その倍以上の距離を走ることになるので、脚の持久力の強化が必要です。
2.「とりあえず30kmは走れたぞ」という自信をつける
初めてフルマラソンを走るほとんど全ての人にとって42.2kmは未体験ゾーンでしょうし、ある程度の数をこなさないと「慣れた」とは言えないでしょう。
いや、「慣れた」と言える人はそういないはず。
レース前には「完走できるかなぁ…?」という不安も出てくるし、それはハーフマラソンぐらいの距離のトレーニングで払拭できません。
でも、一度でも30km走をやっておくと、
「よし!とりあえず30km走ることはできたぞ!」
という自信がつきます。
フルマラソン全体の5/7は走れたことになるので、
「完走できるかなぁ?」
が
「完走できそうだぞ!」
になります。
多分(笑)。
3.30km走り終えた後に「あと12km」のシチュエーションを考える
30km走を終えた後に、「あと12km」とイメージするようにしています。
30km走を終えたばかりの時は、かなり脚にきています。
走るのをやめて力が抜けるからというのもありますが、筋肉痛や疲労感が急激に来ます。
その時に
「ああ。レースではここからあと12kmだな」
とイメージしてみて、
「どうにかなるかな」とか、
「失速するかも…」とか(苦笑)、あれこれ考えるようにしています。
ハーフの後に「もういっちょハーフ」よりも、30km走った後の「あと12km」の方が、レース全体をイメージしやすいかと。
それと、「30kmの壁」という言葉の意味をレース前に少し理解できると思います(笑)。
注意点
そんなわけで30km走をレース前に一度はやっておくことはおすすめしたいですが、注意したい点もあります。
初フルマラソンを控えている人は、特に注意しておきたいところです。
レース直前にやらない
レース直前に30km走をやるのはやめましょう。
ボクサーが試合直前に本気のスパーリングを10ラウンド以上ぶっ続けでやるのと同じくらいリスクがあります。
直前にやると、疲労が抜けない、コンディションを崩すかもしれない、脚が故障したら回復できない等レースに支障をきたしてしまい、やった意味がなくなります。
私はレースの3週間ぐらい前、遅くとも半月ぐらい前にやって、それより近い時期はトレーニングの距離を気持ち短めにしています。
良いのか悪いのか分かりませんが(笑)。
複数回やるなら間隔(期間)を空ける
初めての30km走だと3時間以上はかかると思うので、レース前に1回でも出来ればよいでしょうけど、「何としてでも!」と複数回やりたい人もいるかもしれません。
その場合は間隔を空けた方がいいと思います。
毎月毎週のようにフルマラソンやハーフマラソンをこなす人ならいいかもしれませんが、そうでない限りは、一度の30km走でかなり消耗します。回復のための期間が絶対に必要です。
筋トレを何日も連続してやるよりも、休養をおくことで「超回復」した方が効果的なのと同じように、長距離トレーニングもそんなに頻繁にやらずに「超回復」の期間を設けたほうがいいと思っています。
30km走をやった後数日間は、ウォーキングやスロージョグを軽~くやる程度にしています。
音楽を聴きながら♪
水分とエネルギー補給食をちゃんと用意しておく
30km走の途中で水分とエネルギー補給は必須です。
走る前にちゃんと食事をとっていればエネルギーがもつかもしれませんが、朝飯前だとガス欠を起こす可能性が高いです。
レースでは、およそ5km毎に水やスポーツドリンク、ちょっとした食べ物なんかを補給できるスポットがあります。
これが非常にありがたく、特に食べ物は普通に食べるよりも数倍おいしく感じられるのですが(笑)、トレーニングでも途中で補給できるように用意しておいた方がいいし、そうするべきだと思っています。
補給食を用意せず長い距離を走って、ハンガーノック状態になってヤバい体験をしたことがあるので、個人的にこれは強調しておきたいところです。
途中でトイレに行けるコースがいい
数km走るのとは違い、3時間以上の長いトレーニングになるので、一度はトイレタイムが発生するでしょう。
なので、途中でトイレに行けるコースを考えた方が良いです。
公衆トイレがいくつかある大きな公園(の周回)等なら安心でしょうし、街中ならコンビニ等のトイレを拝借できるところがあると良いかと。
レース中のトイレは高確率で激混みで並ぶことになるので、ちょっとでもしたくなったらトイレに向かえるように意識した方がいいと思っています。
ギリギリまでガマンして、トイレに行ってみたら行列で……という状況は、タイム的にも心理的にもヤバいです(笑)。
いざという時の帰宅手段を考えておく
30kmなので、「家からどこかの往復」というコースだと片道15km。けっこう距離があります。
特に一人でトレーニングする場合は、いざという時のための帰宅手段を考えておかないといけません。
電車の駅が途中にあるコースなら電車賃相当のお金(またはICカード)を持って行く、駅が途中にないコースならタクシーで帰れそうなだけのお金を持って行く、スマホを持って家族に迎えに来てもらえるようにしておく、等々の用意があると安心です。
楽しく感じられないならやめておく
30km走は身体への負荷が大きいです。
3時間、あるいはそれ以上を一定のペースで走り続けるので、気を紛らせる手段(誰かと話すとか音楽を聴くとか)がないと、やっぱりツラいです。
「やってやるぜ!」という熱い気持ちや走ることの楽しさが続かないなら、無理せずやめてしまってもいいかもしれません。
その時は
「レース本番はテンションが上がるから、どうにかなるだろう」
と自分に言い聞かせましょう(笑)。
あくまで「レースのためのトレーニング」としての30km走なので、無理しないようにやりましょう。
書いた人
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スポーツを見るのも好きなトレーニングジャンキー。サブ3.5を目指す(あと2分ちょっと…)自称中級市民ランナー。
見る方では、海外サッカー、マラソン、トライアスロン、格闘技全般、NBA、ラグビーが主な守備範囲。テニスもMLBも陸上競技も好き。
公認会計士 税理士
>>>詳しいプロフィール
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