サッカー雑誌の「エアインタビュー」疑惑には驚き。ない話ではない?
昨日、サッカー誌の「エアインタビュー」疑惑に関する記事と、その反論の記事が出ていました。
「インタビューまで「エア」があるのかよ」と、半分驚き・半分がっかりが第一印象でした。
疑惑が取り沙汰されている雑誌側からの反論もあり真実はよく分からないですが、「ない話ではない」とは思っています。
サッカー界に流通するお金が高騰している
サッカー界で流通しているお金が高騰しているのはいろんなニュース記事等で一目瞭然。
TV放映権料やスポンサー料もそうだし、選手や監督の年俸も20~30年前と比べるとすごいことになっています。
今や監督の最高年俸が約12億円だそうです(マンCのグアルディオラ監督)。
選手でも週給約3000万円という選手もいるようだし(イブラヒモヴィッチ等)、マラドーナやバッジョを見て育った自分としては「もんげ~!」と言うしかない世界になっています。
で、それだけサッカー界でお金が高騰しているということは、インタビューや取材等のメディア露出に伴うギャラも高騰しているだろうなと。
選手も監督も多忙です。
試合以外にトレーニングはもちろん、CM撮影やチームとしてのイベント等もあります。
それにプライベートな時間だって必要なので、個別の取材やインタビューに割ける時間は相当限られているでしょう。
時間が非常に限られている以上、それをコントロールする個人マネージャーやチーム関係者も相応のギャラを要求するだろうなと。
昔からギャラは発生していたのでしょうけど、近年その金額はかなり膨れ上がっているんじゃないかと想像しています。
他方で、雑誌類の売上は減少傾向にあると言われています。ネットでもいろんな情報を入手できるようになったし、TVで試合を見る機会も格段に増えたので、雑誌を購入する人が減ってきているんだろうなと思います。
私も、十代の頃は年中欠かさず書店でサッカー雑誌を購入して、家や学校で(笑)読んでいたけれど、年齢とともに購入頻度が下がってきているので。
つまり、「雑誌の売上減少・取材コスト増加」の傾向にあるのかなと。
そうなると、「エアインタビュー」とは言わないまでも、雑誌担当者が立ち会わず現地のジャーナリスト(有名・無名、自称に関係なし)に完全にお任せというのはありえるし、現地雑誌の記事を翻訳しただけの記事だってありうると思うのです。いいか悪いかはともかくとして。
以前は「エビデンス」になるものが載っていたが…
私は9歳の頃から『サッカーダイジェスト』を愛読していて、『ワールドサッカーダイジェスト』(以下、WSD)が創刊されてからは、そっちにシフトするようになりました(創刊号はユベントス時代のロベルト・バッジョ。懐かしい…)。
で、今回そのWSDが渦中の疑惑に取り上げられていてビックリでした(苦笑)。
以前のWSDでのインタビュー記事には「エビデンス」になるものが載っていました。
インタビュアーが元選手で、インタビュー時の写真が(選手とインタビュアーのツーショットも)掲載されていました。イタリアではアルド・セレーナが、スペインではフリオ・サリナスがインタビュアーで、ツーショット写真があったので「エアインタビュー」を疑うことはありませんでした。
「今はどうなんだろう?」と思って最近のやつをパラパラ見返してみると、インタビュアーは現地ジャーナリストで、インタビュー時の写真はありません。
写真は、試合やトレーニングの時の写真のみになっています。
たしかに「どうした?」とは思います(笑)。
別にインタビュアーが元選手じゃなくてもいいです。
でも、「インタビュー時の写真でも掲載すれば、そんな疑惑は浮上しないのでは?」と思います。
カメラマンが同行していなくても、今ではスマホですぐに写真撮影も音声録音もできます。
写真の場合、肖像権の問題があるということなのでしょうか?
う~ん……
「エビデンス」はやっぱり大事
最初にも書きましたが、真相はまだよく分からないので、今後も関連記事をウォッチするしかないかなぁと。
ただ、雑誌の取材に限らず、エビデンスって大事だなと改めて感じます。
ミーティングや打合せで話した内容でも「言った・言わない」の事後論争になることはよくあります。
エビデンスとして残す手段はケースバイケースでしょうけど(ビデオとか録音とか議事録とか)、残しておくことは大事だなと。
今回のサッカー誌の件なら、インタビュー時のビデオや音声さえ残していれば
「ほら見たか(聞いたか)、コノヤロー!」
って、すぐにできるでしょうからね(笑)。