ダン・ヘンダーソン、文字通り「レジェンド」になってほしい!
46歳でMMAの第一線で活躍している時点ですでに「レジェンド」と言えるのですが、既に報じられているように、ダン・ヘンダーソンが今度のマイケル・ビスピンとのUFCミドル級タイトルマッチを最後に引退することにしたそうです。
勝っても負けても引退。
PRIDEに登場する前のリングス時代、更にその前のUFC時代から見てきた選手なので、「ああ。とうとう引退してしまうのかぁ…」という感じです。
同時に、初期UFCからまだ現役を続けているヴィトー・ベウフォートはスゲーなーとも感じますが(笑)。
「レスラーは強い」を体現した一人
ダン・ヘンダーソンと言えば、レスリング出身として有名です。
1992年のバルセロナ五輪と96年のアトランタ五輪に(グレコローマンで)出場したオリンピアンでもあります。
リングス時代は「rAw(real American wrestling)」チームの一員として、ランディ・クートゥアやトム・エリクソンとともに活躍していたし、その後もクートゥアと「チーム・クエスト」を組んでPRIDEで活躍していました。
リングス時代からクートゥアと活躍していたのが印象に残っているので、「レスリングは強い」というイメージを持つようになった一人でもあります(他にもたくさんいます)。
そしてクートゥア同様、選手寿命の長さが驚異的です(汗)。
構えが強そう。そして本当に強い
リングス時代も強かったけれど、PRIDEでグラウンドでの打撃がOKになってから強さを増したように思っています。
(多くのレスリング出身選手に共通ですが)キックよりもパンチ主体で、タックルを恐れずに、しっかり腰の入った強い一発を出していました(今もそうですね)。
試合開始時は右の拳をアゴにくっつけて、アゴを守りながらいつでも強烈な右ストレートを出せるようにしていて(しかも精度が高い)、組み付けばエグいショートのアッパーやフックをガンガン出していたので、相手にとってはかなり脅威だったのではないかと(今もそうか…(^^;))
PRIDE時代は、ヘンゾ・グレイシーをKOした時、ウェルター級GPで優勝した時、ヴァンダレイ・シウバをKOした時が印象に残っています。2階級制覇しましたね。
でも、PRIDE時代が必ずしもピークだったわけではなく、SrikeforceやUFCに参戦してからも階級に関係なく強い選手と対戦してきたし、ヒョードルをKOしたのには驚かされました。
40歳になってからなので、余計に驚きです……
40歳過ぎるとコンディショニングはやっぱり大変…
今も衰えを感じないくらいのタフさと強烈なパンチを持っていて、まだまだやれそうだけど、コンディションの維持が難しくなってきたのが引退する理由の一つのようです。
やっぱり40歳を過ぎたらコンディションの維持は難しいんだなぁと、私も次元は違うけど(苦笑)日々そう感じています。
10年~20年前なら、ちょっと疲れが残っていたり、ちょっと痛みを感じていても「やれば忘れるさ」って感じで誤魔化せたのが、40歳に近づいた辺りからは如実にパフォーマンスに表れてしまいます……(苦笑)。
日々のコンディショニングが難しいとなれば、本番の時にピークに持って行くのも当然難しいわけで、MMAのような「やるかやられるか」の競技なら、引退を決断するのに十分すぎる理由だなぁと納得しています。
いや、本当に残念だけど。
(それを考えると、バーナード・ホプキンスは改めて凄い……)
チャンピオンで引退っていう「伝説」を!
試合は、来月10月8日にマンチェスターでやるようです。
いわゆるアウェイ。
まあ、これまでに日本というバリバリのアウェイで活躍してきたので全然大丈夫でしょう。
とにかくこの試合はヘンダーソンに勝ってほしい。
「チャンピオンになって引退」っていうのは過去にUFCではいないと思うので(いたかな?)、「伝説」を作ってほしいです。
「46歳でチャンピオン」になれば、そう簡単に破られないと思います。